池田屋安兵衛商店

富山の和漢薬のアイコン的存在「反魂胆」。日本昔話に出てきそうなネーミングや、時代劇に出てきそうな見た目で、なかなかインパクトの大きい薬です。インパクトだけでなく、江戸時代に広まり、現在も常備薬として販売されている長い歴史があります。お酒を良く召し上がる ・ 油もので胸焼けする ・お腹をよくこわす ・ ストレスで時々胃が痛むといった方におすすめで、効能は食欲不振、胃部・腹部膨満感、消化不良、胃弱、食べ過ぎ飲みすぎ、胸やけ、もたれ、はきけ（二日酔・悪酔いのむかつき）嘔吐など多岐にわたります。オンライン販売もしているので、気になる方は一度お試しくださいね。

反魂胆に代表される、ころころとした丸薬。池田谷安兵衛商店では、かつての丸薬製造を無料体験ができるんです。といっても、現在の法律では薬の製造は厳重な管理が必要とされているので、体験で作るのは薬のダミー。店内にある年季の入った道具を使います。裏側のレバーを回すと、穴から薬の元が出てくるしくみ。それをさらに道具を使って丸めていきます。見ていると簡単そうですが、やってみると意外に難しいとのこと。一度挑戦してみてくださいね。

店内に入ると、レトロなパッケージの薬がずらりと並んでいます。富山県内では、ドラッグストアなどで購入できるところも多く、なじみ深い薬のラインナップですが、観光客にはユニークで、目新しいのではないでしょうか。見た目は昭和臭が漂いますが、れっきとした現役の薬。頭痛薬や腹薬など、これじゃなきゃ！という根強いファン？もたくさんいる薬ですので、お土産としても人気ですよ。

病気に対して薬を処方する、という西洋医学と異なり、病気になった原因を正し、自然治癒力により健康を取り戻そうとするのが東洋医学の考え。体質改善を促すことを目的とし、ゆっくりと穏やかな効果を期待するのが和漢薬の特徴です。反魂丹をはじめとする和漢薬が揃う池田屋安兵衛商店では、専門の薬剤師が常勤し、丁寧なカウンセリングはもちろん、一人一人に漢方薬を調合してくれます。慢性的な不調を感じている方は、相談されてもいいかもいれません。

2階には、名物の薬膳料理が味わえるレストラン「健康膳 薬都」があります。かつての製薬所を利用した店内は、和モダンで落ち着いた雰囲気。心にも体にも優しいメニューが堪能できます。しっかりとした食事がお望みなら、要予約のコース料理もありますし、リーズナブルなセットメニューやデザートも豊富。営業時間は昼のみなので、ティータイムやランチにどうぞ。